2024/02/06 20:07

2022年、夏。
太陽がゆっくりと地平線から昇り始めた頃、私はコチの空港に降り立った。ケララの湿気と暑さが包み込む中、私の心は一つの目的で高鳴っていた。世界最高のカルダモンを求めて、クミリーへの旅が始まるのだ。


車の窓から見える景色は次第に変わり、都会の喧騒から雄大な自然へと移り変わっていった。山道は険しく、車の揺れは決して快適とは言えないものだったが、それでも私の期待は膨らむばかり。カルダモンの香りがすでに空気中に漂っているような錯覚に陥る。


何時間もの旅を経て、ついにクミリーへと到着した。ホテルに荷物を置き、私はすぐに外へと飛び出した。周囲は一面の森で、少し歩くだけでさまざまな植物が目に飛び込んできた。そして、そこかしこにカルダモンの木が!




生のカルダモンを手に取り、その緑色の実を見つめながら、私は深く香りを吸い込んだ。爽やかで、生命力に満ちたその香りは、長旅の疲れを一瞬にして癒してくれた。


この地にはコーヒーの木もあり、自然の中で育つスパイスやコーヒーの木々を目の当たりにすることができた。カルダモンの木の根元に実る、数多くの緑色の実は、まるで自然からの小さな贈り物のようだった。




一旦部屋に戻り、今日一日の体験を思い返しながら、これからの旅の計画を練った。明日はどんな発見が待っているのだろうか。カルダモンとの出会いは、まだ始まったばかり。この旅は、私とスパイスの新たな章を開くものになるだろう。


続く