2024/02/03 12:19
🔸台湾の秘密のスパイス、馬告(マーガオ)
台湾は美食の宝庫で、その食文化にはさまざまな風味が組み合わさっています。今回は、台湾原産の秘密のスパイス、馬告(または山胡椒)について探求しましょう。馬告は泰雅族の言葉から来ており、山雞椒、豆鼓薑、山薑子、山蒼子、香樟、賽樟樹などの別名がありますが、最も一般的な呼び名は「馬告(マーガオ)」です。
🔸馬告(山胡椒) - 泰雅族の伝統的な香辛料
「馬告」は泰雅族(タイヤル族、台湾の少数民族の一つ)の言葉から来ており、山胡椒と呼ばれる植物を指します。これは台湾原産の植物で、主に低地の広葉樹林に分布しています。宜蘭の棲蘭山は、馬告が豊富に産出する地域としても知られており、「馬告山」とも呼ばれています。泰雅族の伝統社会では、塩が入手しにくかったため、馬告の種子を調味料として使用し、伝統的な生活において重要な役割を果たしていました。
🔸香りと風味
馬告は、その特徴的な香りと風味で知られています。胡椒に似た辛味があり、さらにレモングラスの様なシトラス風味も感じられます。これにより、独自の風味と口当たりが生まれ、通常の胡椒とは異なる魅力を持っています。なお、馬告は山地で育つため、「山胡椒」とも呼ばれます。
🔸タイヤル族と馬告
馬告は台湾の泰雅族(タイヤル族)にとって重要な食材です。彼らは馬告を多くの料理に使用し、特に馬告の香り豊かな「馬告雞湯」や「馬告香腸」が有名です。
また、伝統的に薬用としても利用され、胃の不快感を和らげたり、消化を助けたりするためにも使われるようです。
🔸収穫と産地
馬告は主に烏來、南投、花蓮などで野生採集されます。しかし、近年では人工栽培も試みられ、馬告の産量を増やす取り組みが行われています。
馬告は新鮮な状態では緑色ですが、酸化により黒色に変わります。
馬告の収穫は手作業で行われ、一粒一粒丁寧に摘まれます。これは非常に手間のかかる作業で、収穫後に馬告は直接冷蔵庫で保存されるか、乾燥させたり、酒に漬けたりして保存されます。原住民にとって、馬告は非常に貴重で、料理にはもちろん、宴会の際にも高級な食材として提供されます。
🔸チャイにいれてみた!
そんな伝統的かつ貴重な馬告を今回は、チャイに加えてみました!
ダークチョコのほのかな甘味と苦味、その奥からシトラス感のあるピリッと爽やかな胡椒が効いてきます。
それでは、今日も素敵なチャイライフを。
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