2023/12/19 01:47

【チャイが好き】


私たちはチャイが好きです。大好きです。
なぜ好きか?って。

「チャイ=自由」だからです。

もう少し言うと、チャイはアレンジの自由度が高く、私たちにとっての一番の自己表現ツールになっています。

チャイは一般的にスパイスを組み合わせて紅茶と煮出してミルクや砂糖を加えて作ります。ただ、作り方もアレンジの仕方も自由。その時の気分によってスパイスや煮出し方、煮出し時間、牛乳を入れるか入れないかなど変えてみたり、新しいハーブやフルーツ、アルコールを入れてみたり、、毎回毎回違うチャイが出来上がります。毎回毎回、スパイスの香りを楽しみながら、どんなチャイになるかな・・と楽しみにその時の自分と対話しながら作り上げる時間が至福の時間となっています。

もちろん、自己表現という意味では、それがカレーの人もいれば、カクテルの人もいれば料理ではない方もいるでしょう。ただ、チャイの場所や時間を制限しない手軽さを考えると、いつでも・どこでも簡単にその時の自分と向き合いながら作れて、多くの人と繋がれる、魔法の様な飲み物だなと感じています。

というわけで、そんな大好きなチャイですが、

今日は、「そもそもチャイって一体何?」というところを、ざっくり把握していただく為にもチャイ概要をご紹介します。詳細や個人的な想いはまたそれぞれ別途書きますね〜!



【チャイの歴史】

古代の起源: チャイの起源は古代インドにまで遡ります。元々はアーユルヴェーダ(伝統的なインドの医学)の一環として用いられていて、この時代の「チャイ」は、現代のものとは異なり、茶葉は使用されず、代わりに様々なスパイスやハーブが使われていたらしいです。


イギリス植民地時代の影響: 19世紀には、イギリスがインドにおける茶の栽培を推進しました。これは、中国からのお茶の輸入に頼っていたイギリスが、自国領内で茶を生産するための新たな試みでした。それだけイギリスはお茶を必要としていたという事ですね。その結果、インド北東部、特にアッサム州やダージリン地域でお茶の栽培が行われる様になり、今ではその地域の名前が着くほどのお茶の産地に成長しました。


※ダージリンは世界三大紅茶の内の1つとして数えられています。(https://dilmah.jp/blogs/blog/column61


チャイの普及: 当初、インドの大多数の人々はお茶をあまり飲んでいなかったそうです。しかし、イギリスのお茶会社が少しでも利益を増やそうと、茶葉の精製過程で出る茶葉の残り物(ダストティー)をインド人が国内で消費する様、積極的なマーケティングキャンペーンを行い、消費が一気に加速。どうにか美味しく飲む方法を模索した結果、インド独自のスタイルとしてミルクやスパイス、砂糖といったアレンジが加わり、今のチャイ(=マサラチャイ)が生まれました。

https://www.gsfood.co.jp/column/6178



【チャイの種類と特徴】


チャイはインドを中心として様々な場所で様々な形で飲まれています。インド以外だとスリランカなどインドの周辺国や中東などでもチャイが存在します。

日本でよく見る、Spicierが提供するチャイはいわゆる「マサラチャイ」。他にはこんなチャイもあります。


カシミールチャイ(ピンクティー): 北インドのカシミール地方で人気のあるチャイで、特徴的なピンク色が特徴です。この色は、特定の茶葉とベーキングソーダの反応によって生じます。通常、カルダモンやシナモンのスパイスとアーモンドやピスタチオのトッピングで提供されます。可愛いですよね。


中東地域のチャイ: 中東では、独特のスパイスやハーブを使ったチャイが好まれます。例えば、トルコやイランでは、カルダモン、ローズウォーター、サフランなどの地元の風味を加えたチャイが一般的です。



【自宅でのチャイの準備とレシピ】


(基本のチャイ)

まずは、シナモン、カルダモン、クローブ、ブラックペッパー+生姜を用意して、煮出しましょう。詳細は、こちらの記事を参考にしてください!


https://spicierchai.theshop.jp/blog/2023/12/17/233651


(追加のアレンジも)

基本のチャイが作れる様になったら、様々なアレンジをその時の気分によって変えてみましょう。

詳しくは改めて紹介しますが、例として以下のようなアレンジがあります。基本的なチャイの作り方をベースに、追加アレンジはお好みで調整して、自分だけの特別なチャイを作ってみてください。


○バニラチャイ: 基本のレシピにバニラビーンズの中身を加えるか、バニラエクストラクトを少し加えてみてください。甘く香ばしい風味が楽しめます。

チョコレートチャイ: ココアパウダーを少し加えることで、チョコレートの風味を楽しむことができます。特に冷たい季節にぴったりの一杯です。隠し味に少しチリを加えると、甘さとチリの熱さが時間差で楽しめます。メキシコ風。

ミントチャイ: 新鮮なミントの葉を1-2枚加えると、爽やかな風味が加わります。暑い日には冷やしても美味しいです。

カモミールチャイ: カモミールティーを使って、リラックス効果のあるチャイを作ることもできます。就寝前のリラックスタイムにとても最適です。

アップルシナモンチャイ: シナモンの量を増やし、細かく切ったリンゴを加えて煮出します。秋の味わい深いチャイになります。



【チャイの健康効果】

チャイに含まれるスパイスには、以下の様な効果・効能があると言われています。また、古代からインドのアーユルヴェーダで薬として利用されてきた歴史もあります。ただし、日本では薬事法の関係から、明確に効果・効能を謳うことや保証することは出来ません。この様に言われている、という意味であくまでも参考にしていただけたら幸いです。


主要のスパイス5種類はこの様な効果があると言われています。


シナモン(桂皮):

  • 血糖値の調整: シナモンには血糖値を下げる効果があると言われており、糖尿病の管理に役立つ可能性があります。
  • 抗炎症作用: 抗酸化物質を含むことで知られ、炎症を減らす助けになります。
カルダモン(小豆蔻):
  • 消化の促進: カルダモンは消化を助け、胃の不快感を緩和する効果があります。
  • 口臭の予防: 口臭の原因となる細菌の成長を抑えることができます。

クローブ(丁子:

  • 口内炎の緩和: 抗菌作用があり、口内炎などの口腔内の問題を緩和するのに役立ちます。
  • 免疫力の向上: 抗酸化物質が豊富で、免疫系の強化に役立つ可能性があります。

ジンジャー(生姜):

  • 吐き気の軽減: 妊娠中のつわりや乗り物酔いに対する効果が認められています。
  • 抗炎症効果: 関節痛や筋肉痛の軽減に役立ちます。

ブラックペッパー(黒胡椒):

  • 消化促進: 胃液の分泌を促進し、消化を助けます。
  • 栄養吸収の向上特にクルクミンなどの他の栄養素の吸収を高める効果があります。


【インドの日常はチャイから】


インドでは、チャイはおもてなしの象徴です。家庭や職場、さらには路上のチャイスタンドでも、人々はチャイを通じて交流します。訪問者には必ずチャイが提供され、これが歓迎のジェスチャーとなっています。

多くのインド人にとって、一日の始まりはチャイから。朝のルーティンにチャイを含むことは非常に一般的です。また、午後の休憩時間や夕方にもチャイを楽しむ文化があります。以前、インドを訪れた時も、何かある毎にチャイを飲んでいた記憶があります。ちょっと疲れて一息つきたい、という時に小さいカップで出してくれる甘さとスパイスのバランスが取れたチャイは格別でした!

そして、インドの各地域や各家庭によっても、それぞれ独自のチャイのレシピや飲み方があるそうで、今後も様々な場所に行き、研究していきます。




【最後に】


以上、チャイの歴史や文化、様々なアレンジなど概要を紹介しました!今のチャイの形としては(インドの長い歴史からすると)意外にそこまで古くはない。ただ、そうは言ってもそこに至るまでに長い長いインドの歴史や文化に基づいた多くの知恵と経験が詰め込まれて、今のマサラチャイが出来上がっているんだなと改めて実感できます。

引き続き、チャイというこの奥深い飲み物を研究して、その楽しさを自分でも楽しみながらお客様にもお伝えしていけたらと思います。